あゆログ

ただ、書くだけ。

別れ

「サヨナラは、悲しい言葉じゃない」

 

僕の中で最も感動体験が大きかった合唱曲。

それは、中学生の卒業式で歌った

いきものがかりさんの「Yell」だ。

 

「それぞれの夢へと僕らを繋ぐ YELL」

21歳になるまでは、あくまでメロディが好きで好んで聞いていたこの曲の、この言葉。

 

今、深くかみしめることができる

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6月1日、僕らは引っ越す。

そんなに今の家から遠くはないが、東京都民ではなくなってしまう。

 

引越しはもちろん初めてだ。

だからだろうか、、

明日、今の家を空け払うのに、実感がない。

 

今の食卓で家族で飯を食い、今のお風呂で歌いながらシャワーを浴び、今のベッドで寝落ちすることは、2度とできなくなってしまう。

信じがたい。

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僕の今住んでいる町は、本当に何もない町だった。自由が丘の隣、二子玉川までチャリで20分。立地はいい。ものすごくいい。

 

だけど、

僕の住む町の名前でピンとくるやつなんて、大学ではもはや0だった。

 

それでも好きだった。平和だった。静かだし。

誇りの町。

願わくば引っ越したくなんてない。

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先日、

面接で「将来の夢はなんですか?」

ときかれて、

 

歴史に名を残したい

 

と答えてしまった。

「いいですね。」

相手は五文字で片付けたけど、僕は恥ずかしかった。

 

どうせなら、今の町の名前をいい意味で知らしめられるくらいにBIGになって帰ってきたい...

 

いつかまた巡り会うその時まで、、

 

さよなら

 

 

 

 

 

馳走

「ラーメン」

 

僕には、よくラーメンを賭けて争う友達がいる。

 

どっちが理科のテストでいい点を取れるか

どっちが先に昼休みのサッカーで点を決めるか

 

どっちが先に女の子と手を繋ぐか

どっちが先に童貞を捨てるか

 

世の中の男子の一般論は知らない。

けど、僕とそいつの間における賭け事なんていつだって中学生のままだった

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勝っても負けてもそいつと食べるラーメンは同じ味がした。豚骨の、太麺の、チェーン店。

 

最低に平凡で変わらない、歴代のバイトさんたちが受け継いで来た僕らの馳走。

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今、

 

僕は、21年間慣れ親しんだ、たった一つの故郷を旅立つ時期にいる。先日、父親がノミで表札を外した。

 

21年間、そこにあることが普通だった表札。

5分で取れた。

ポストの横の表札は、今はない。

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この町を巣立ったら負け

 

そんなこと賭けるアイデアなんて浮かばないくらいに子供の僕らにはかけ離れていた。

 

子供のまんま大人になって、やっと気付いた。

 

それは、、平凡のありがたみ。

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今日も蒸し暑い。

冷やし中華が食べたい。昼も夜も。

 

でも、

旅立つ前に一度くらいは、

 

あの不味いラーメンを食べておきたい。

くだらない、しょうもない小さな何かを賭けながら、あのご馳走を。

 

 

 

電話

ポケットに入っている携帯電話から、マリンバの音が鳴り響くと僕は身構える。

 

就職活動を通じて、電話への緊張感が芽生えたというのは、否定のしようがない事実だ。

 

耳の当て口の向こうから聞こえてくる会社の人の声はいつも定型的だ。

何百、何千という数にマニュアル通りの電話をしているはずだから仕方がない。

 

電話は、音でコミュニケーションするものだから、暖かい。メールやラインに比べて暖かい。

 

でも、そんな電話が僕には文字より冷たく感じることがあるのだ。

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小さい頃、よく母から叱られた子供だったように思える。

部屋を片付けない、お手伝いしない…

理由はなんであれ、僕を育てたい母は叱ってくれた。非はいつも僕にあり、反論などできる余地はなかった。

 

母が語気を強め、声を荒げて叱る時に限って、我が家では不思議と電話がかかってくることが多かった。内容はPTAの連絡やらセールスやらいろいろだ。

 

 

「はい、もしもし」

 

 

そんな時、

母は別人の声を出す。善良で心から電話を歓迎する女の人の声。

…内心では真横にいるバカ息子にフツフツと怒りを溜め込んでいるであろうに。

 

そのギャップが幼心に怖かった。

電話先の相手が、

母は、本当は、怒りに身を震わせていて、

その感情を罪人である息子にぶつけたい意欲、

そして、

親としての正義感

 

これらに駆られている最中だということを知らないことが怖かった。

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電話先の向こうは本当は何を考えているんだろう。そんなことを考えると僕にはメールの方が気楽に思えてしまう。

 

用件を伝える容易さでは電話は絶対的に有利なのだが…

 

電話は、怖い。

 

「夢、ある人はいますか?」

 

暑い。

気温は30度近くあったような気がする。

もう夏も近い。

 

僕はスーツを着て3社回った。

しんどかった。

 

人事の人が、会社説明会の途中で参加者に問うてきたのが、冒頭の質問だ。

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僕にはなかった。

 

あーお前は夢ありそう

 

いや、ない。

夢は〜です。って言えるものはない。自信がない。アイデアが出てこない。

 

人事の方がおっしゃったのは、

叶うって漢字は

口に10回と書く。口に出せば叶うってことらしい。

 

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僕たちは

就職活動のために、夢を模索している気がするんだ。受験のために勉強し、就職活動のために夢を探す。

 

僕だけならいいのだけど…

 

叶えるべきものを見つけたい。

4207人

性格診断テストの話をする。

 

人がやっていないものに目をつけて、

自分が創始者であるかのように周囲にそのサービスを勧め、流行させることで優越感を感じる。

 

昔から僕はそんな子供だった。

今も子供だと思っている。

 

承認欲求の入り口がとてつもなく低く、単純なその様はきっと85歳のじい様になっても不変だろう。

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105問強の設問に答えることで、性格を深掘りして人間性を抽出するサービスがおもしろいぞ!やってみ!

 

そんなことを吹聴して回ったのも、承認欲求が魂胆か。

自分だって別大学の後輩からレコメンドされただけの二番煎じ。それなのに友達に勧めたりして、カッコ悪い…

 

とはいえ、サービスは本当に面白い。

https://check.m-gram.jp/share/KjYgOwPOrsjKpznk-p8

質問は長いが、その分いつもより深い自分に出会える気になれるからおすすめだ。

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さて、

これによると僕は、

「とても優しく協調性があるが落ち着きがない。」

結構いいやつではないか?ムードメーカーと自分を例えても強ち間違えでもなかろう。

 

他の人と見せ合いするときにも、自分が誇らしい。自分が嫌々ブログで綴っておきながら、そんな些細なことで自分を愛せる僕は幸せだと毎晩思う。

 

今回、性格診断テストの話を書くに当たって注視したいのは僕の性格の話ではない。

 

相性のいい人

 

の話だ。

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この診断テストは、就職活動にも使えるらしいのだが、恋愛的マッチングにも使えるようだ。

あなたと内面だけを鑑みて相性の良い人と何人くらいの割合で出会えるかを分析してくれている。

 

僕のゼミの仲間では、

400人に1人、370人に1人など

学部内に最低1人は相性の良い仲間、恋人候補がいるという人が多かった。

 

僕はどうか

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途方も無い数である。

分析はこうも人を傷つけるのか…

 

約4000人に1人?

地球上で見たらちっぽけな数4000人。

 

僕1人で見たら?

血の気が引く気配さえ感じてしまう、恐ろしい割合だ。

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僕と相性の良い異性とは、どのような相手なのだろうか。

今回はそこへの考えを記すことは、控えておこう。また書きたくなる気がするからだ。

 

まあ、もし仮に

望む異性のタイプなんてものを書き記したりしたら、

 

「どのツラされて女子を選り好みしてるんだよ。お好み焼きのヘラみたいな顔しやがって」

 

と見えない誰かに貶されてしまうだろう。

”とても繊細”

な僕だから、遠慮も少しは覚えたい。

 

大人になりたい

 

 

 

 

 

今が楽しければいいというわけじゃない

また先輩との飲み会の話を書いて行く。

 

久しぶりに顔を合わせた仲間の団欒において、各々の近況報告なんてものが、必然的に交わされることなんて、21歳の僕には織り込み済みなことだった。

それもみんなのジョッキを合わせるタイミングが微妙にずれて、カツンカツンと変なコーラスを奏でる乾杯のあとが相場だと僕は思っている。

 

そしてその日も、乾杯も早々に誰かが

「最近どう?」

と他が冷えたビールに唸る余韻を打ち消すように口を開いた。

 

「仕事はまあまあ順調。同期に関してはマジで何もなさすぎて言うことがない。飲み会とかもあんまりなくて」

社会人1年目な先輩がそう言った。

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僕の番だ。

最近の近況…

そう考えると、僕の場合直近の楽しかった思い出、頭をふわふわさせるような思い出を話したくなるらしい。

 

ーー写真展行けたり昨日は友達の誕生会があったりで、充実してますね。めっちゃ楽しいです今。就活、GWは会社の都合で休みですし

 

みたいなことを僕は吹聴した気がする。

今を楽しめてる幸せなやつ、そんなイメージ形成が先輩方の間で成されるつもり、、だった。

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お前、それは逃げてるよ

 

 

気がつくとそう言われていた。

 

--以前好きだった人に大学で偶然話しかけてもらってウキウキした

 

みたいな話をしたあとだった気がする。

まだ、みんな二杯目。酔いに身を任せて根拠もない毒を吐きかける時間でもない。

ただ、ただ、鋭い目で鋭い言葉が先輩からストレートで投げられただけだった。

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飲み会から数日経った。

些細なことは忘れた。

 

そんな気持ちで他の人と恋愛するのは甘い。気持ちから逃げるな。楽をするな。

ただ、その子は彼氏がいるのだから、お前には無理だし、その外面では落とさないから弁えろ

 

言葉の真意はそんな感じだった気がする。

毒でしかない。辛い。

もっと辛いのは、間違いがないということだ。

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今が楽しければいいじゃないですか

 

僕は繰り返しそう言った気がする。

間違っていないことを言われると僕は逃げ道を探す名人のようになるらしくポンポン軽い言葉が出てくる。

 

今が楽しければいい

 

そうじゃないんだなって思った。

人は絶対に無理して向き合わなければ行けないこともある。 それは、例えば、、自分の性格とか生き方とか、そんな感じの大きなものなんだろうなと悟った。

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今を楽しむ先に何か、明るいものがあるのであればそれでいいのだろう。

 

ただ、僕のように不器用な、

後々ヘマをやらかす確率が高いような

今だけを考えると反動が人より大きくくるような

 

そんな人の身の振り方は、注意深くなるべきなのだろう。外面も内面もdisられて、僕の5月5日こどもの日は一周回ってエキサイティング、忘れられない思い出になった。

 

 

童貞らしさ

「鮎川が童貞じゃないとかありえないから」

卒業してから久しく顔を合わせていなかった綺麗な先輩から真面目な顔して告げられたこの言葉には棘がありました。

 

私は、

(私のことをご存知の方からしたら)このような見てくれながら、ありがたいことに童貞ではありません。

 

何度か女性経験を積ませていただき、幸せな大学生活を歩んできた気がしています。

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 それが、その先輩曰く「らしくない」といいます。はあ?と思いました。

Hのうまさ云々の話を引き合いに出しているのでしょうか。確かに、その先輩には一年ほど交際されている彼氏さんがいるので、その人と比べられたら私なんて風前の灯火。

 

でも、

そうじゃないと。

 

ひ弱で、女々しいお前が、なんで童貞じゃねえんだ

 

そういいたいらしいのです。

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なるほど。

でも、

僕は自分なりに最近そのような振る舞いに関して身の置き方を改めてきたつもりです。

 

とにかく謙虚に。

とにかく堂々と。

 

2つの視点から、少しずつ人との対話の方法や、関わり方を改めようとしてきました。自分なりに、ですが。

 

先輩から見たら、

その行動さえ「童貞」なのかもしれません。

僕には分からない世界ではあります。

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お前が童貞ではないのなら、誰が童貞なのか。

そう聞かれても僕には分かりません。

 

ただ、僕は筋金入りの童貞なのだそうです。

初心者、ビギナーという事でしょうか。

 

お酒も入っておりました。正直深い意味などそこにはなかったのかもしれません。

 

ただ、

僕も22になります。人生2回目のゾロ目年。

大人への入り口。

 

童貞は、悔しい響きです。

脱したい…

 

ただ、

それより悔しいのは

「お前は童貞じゃないでしょ」

みたいなレッテルばりをされる世界が見出せないことです。

 

世界がどう変わっても僕は童貞なのかもしれません。慎ましく生きていこうと思います。

 

スクールカーストを思い出しました。

僕は外見的には下から数えた方が落ち着きやすいキャラ。身の丈にあった振る舞い方で、大人っぽく。

 

…もっと器用に生きて見たい。

それが僕らしくなかっとも。

働きアリがいつか羽アリになるのを夢見るように、童貞じゃない僕が、童貞じゃなくなるのを夢見るのも別におかしくはない。

 

童貞is ワンダフル。

ありがとう