童貞らしさ
「鮎川が童貞じゃないとかありえないから」
卒業してから久しく顔を合わせていなかった綺麗な先輩から真面目な顔して告げられたこの言葉には棘がありました。
私は、
(私のことをご存知の方からしたら)このような見てくれながら、ありがたいことに童貞ではありません。
何度か女性経験を積ませていただき、幸せな大学生活を歩んできた気がしています。
それが、その先輩曰く「らしくない」といいます。はあ?と思いました。
Hのうまさ云々の話を引き合いに出しているのでしょうか。確かに、その先輩には一年ほど交際されている彼氏さんがいるので、その人と比べられたら私なんて風前の灯火。
でも、
そうじゃないと。
ひ弱で、女々しいお前が、なんで童貞じゃねえんだ
そういいたいらしいのです。
なるほど。
でも、
僕は自分なりに最近そのような振る舞いに関して身の置き方を改めてきたつもりです。
とにかく謙虚に。
とにかく堂々と。
2つの視点から、少しずつ人との対話の方法や、関わり方を改めようとしてきました。自分なりに、ですが。
先輩から見たら、
その行動さえ「童貞」なのかもしれません。
僕には分からない世界ではあります。
お前が童貞ではないのなら、誰が童貞なのか。
そう聞かれても僕には分かりません。
ただ、僕は筋金入りの童貞なのだそうです。
初心者、ビギナーという事でしょうか。
お酒も入っておりました。正直深い意味などそこにはなかったのかもしれません。
ただ、
僕も22になります。人生2回目のゾロ目年。
大人への入り口。
童貞は、悔しい響きです。
脱したい…
ただ、
それより悔しいのは
「お前は童貞じゃないでしょ」
みたいなレッテルばりをされる世界が見出せないことです。
世界がどう変わっても僕は童貞なのかもしれません。慎ましく生きていこうと思います。
スクールカーストを思い出しました。
僕は外見的には下から数えた方が落ち着きやすいキャラ。身の丈にあった振る舞い方で、大人っぽく。
…もっと器用に生きて見たい。
それが僕らしくなかっとも。
働きアリがいつか羽アリになるのを夢見るように、童貞じゃない僕が、童貞じゃなくなるのを夢見るのも別におかしくはない。
童貞is ワンダフル。
ありがとう