別れ
「サヨナラは、悲しい言葉じゃない」
僕の中で最も感動体験が大きかった合唱曲。
それは、中学生の卒業式で歌った
いきものがかりさんの「Yell」だ。
「それぞれの夢へと僕らを繋ぐ YELL」
21歳になるまでは、あくまでメロディが好きで好んで聞いていたこの曲の、この言葉。
今、深くかみしめることができる
6月1日、僕らは引っ越す。
そんなに今の家から遠くはないが、東京都民ではなくなってしまう。
引越しはもちろん初めてだ。
だからだろうか、、
明日、今の家を空け払うのに、実感がない。
今の食卓で家族で飯を食い、今のお風呂で歌いながらシャワーを浴び、今のベッドで寝落ちすることは、2度とできなくなってしまう。
信じがたい。
僕の今住んでいる町は、本当に何もない町だった。自由が丘の隣、二子玉川までチャリで20分。立地はいい。ものすごくいい。
だけど、
僕の住む町の名前でピンとくるやつなんて、大学ではもはや0だった。
それでも好きだった。平和だった。静かだし。
誇りの町。
願わくば引っ越したくなんてない。
先日、
面接で「将来の夢はなんですか?」
ときかれて、
歴史に名を残したい
と答えてしまった。
「いいですね。」
相手は五文字で片付けたけど、僕は恥ずかしかった。
どうせなら、今の町の名前をいい意味で知らしめられるくらいにBIGになって帰ってきたい...
いつかまた巡り会うその時まで、、
さよなら