あゆログ

ただ、書くだけ。

仮面

就職活動をしているお前はつまらない。

 

先日、飲み会で言われた言葉が久しぶりに胸をえぐった。

なかなか独特の言葉を吐く先生もいたものである。どうしたら”僕”は、おもしろいのか、そもそも貴方は満足なのか。

f:id:sakana714:20170609135514j:image

僕の進む道くらい僕に決めさせてくれ

だなんて、青春群像的な青臭いセリフを吐いてみたいけど、やりたくて就職活動に励んでいるかと問えば必ずしもそうではないような気もする。

 

考えることにも飽きたし、今は現実を真剣に考えるべき時期に感じるのだが、焦燥感が占有するのみで、具体的になにをするでもなく僕は一人きりお気に入りの屋上で寝転がって、柄にもなく三島由紀夫を読んでいる。

f:id:sakana714:20170609135533j:image

仮面

 

読みながら考えたことがある。

 

大学生のどれくらいが被っているのだろう。

猫をかぶる女子学生の表の顔も仮面だろうし、言葉巧みにワンナイトラブを繰り返すどこかの誰かが飲みの席で、下心をひた隠しながらお酒を飲み干させる顔も仮面だとしたら。

 

逆を返せば、僕たちが生きているこの世界は仮面を被らないと困る場面の多い世界なのかもしれない。

 

屋上で寝転んでいられるうちは、猫も仮面も化けの皮も被らなくても平和でいられる気がする。

知らないこと

 

 

「あゆ、共謀罪についてどう思う?」

 

僕は、食べていたラーメンをすする手を止めて考えた。沈思黙考というやつだ。

「よくわかんないんだよね、共謀罪についてww」

 

結局僕は、そう答えた。
これが本音だった。話題はそこで変わった。

f:id:sakana714:20170525002556j:plain

もし、僕が持論を展開できたなら、
話はもっと弾んだだろうし、楽しかったに違いない。

 

僕が何にも知らないせいで、相手にとっても自分にとっても学びの機会が失われたことになんとなく「ダサいな、僕」と後ろめたさを抱いた。

f:id:sakana714:20170507200043j:plain

知らないって罪だなって思った。
いや、知らないことに気がつかないことがダサいというか。

 

共謀罪だって、カタールの国交問題だってニュースで大きく取り上げられてた。

見ないフリをしていたのかもしれない。

 

ネットでも

www.huffingtonpost.jp

とか、情報は手に入るわけだから、
知りえないことなんてないはずなんだ。

知らないってダサい・・。
無限の興味と無限のアンテナ、無限の知識が欲しいなと思った。

情報は食べ物なんだってさ。

www.ted.com

 

アメ玉

6月が始まった。

教員資格を目指す友人は、就職活動もそこそこに教育実習に精を出している。

 

ましてや僕の周りの教員資格志望者は、教育学科在籍者ではない。

夢や目標のためとはいえ、人より多く授業をとって、人より課題をこなし、休みを削り、今も人より多くスーツを着て汗をかいているわけだがら、6月に入って惰性が顔をのぞかせている僕の頭は、自ずと下がる。

f:id:sakana714:20170605163309j:image

とある 小学校のとあるクラスに中国人転校生が来たという。

 

先生は、異国の地からやって来た彼がクラスに馴染めるように最善の努力をした。

幸運にも、彼は人見知りをしなかったので友達も苦労せずに作ることができ、クラスに馴染めることができたそうだ。

 

だが、

彼はある日、授業中にアメ玉を食べながら先生の話を聞いていたらしい。

それを目撃した先生は、飴を食べながら人の話を聞く姿勢がけしからんということで、

叱り、アメ玉を回収したのだそうだ。 

 

それを境に、その中国人転校生は授業の妨害を繰り返すようになったらしい。

f:id:sakana714:20170605163913j:image

 先生は、

授業中にアメ玉を食べたらいけないような国なんて、日本か韓国くらいだということを知った。

 

日本人の感覚で考えると、授業中に物を食べることなんて悪でしかない。

 

しかし、それを世界の定規で測ると必ずしも正当な指導とはいえないと気づく。

それを境に当たり前を疑うように先生はなりました。

f:id:sakana714:20170605164212j:image

先日、大学の講義で先生はこの話を非常に満足げに話していた。

自分たちにとっての”当たり前”を疑ってほしいと学生に伝えたいという意図が感じられた。

 

だが、

それにしては題材が間違ってはいないだろうか。

 

私も、多様性を認め合う心は非常に大切だと思う。しかし、多様性を認める前に、地域ごとの文化を敬う気持ちも持つべきだと感じる。f:id:sakana714:20170606003851j:image

郷に入っては郷に従え

 

ということわざがある。

その地域においては、その文化に従いなさい

そんな意味だ。

 

人の話を聞く時に物を食べない

ことは、日本古来からの文化だと思う。

そこまでこの文化に僕が固執するわけではないのだが、

 

多様性の中で日本らしさを少しは保ってもいいんじゃないかと僕は思う。例えば、、食のマナーに関してくらいは…

f:id:sakana714:20170606003833j:image

”多様性を認めなさい”

”当たり前を疑いなさい”

 

この言葉の真意はどこにあるのか、この言葉を当たり前にしてしまう前に咀嚼して考え直すべきだと教授の話から勝手に僕は学んだ1日になった。

 

高い学費の引き換えにはちょうどいいのかもしれない。

 

別れ

「サヨナラは、悲しい言葉じゃない」

 

僕の中で最も感動体験が大きかった合唱曲。

それは、中学生の卒業式で歌った

いきものがかりさんの「Yell」だ。

 

「それぞれの夢へと僕らを繋ぐ YELL」

21歳になるまでは、あくまでメロディが好きで好んで聞いていたこの曲の、この言葉。

 

今、深くかみしめることができる

f:id:sakana714:20170531110748j:image

6月1日、僕らは引っ越す。

そんなに今の家から遠くはないが、東京都民ではなくなってしまう。

 

引越しはもちろん初めてだ。

だからだろうか、、

明日、今の家を空け払うのに、実感がない。

 

今の食卓で家族で飯を食い、今のお風呂で歌いながらシャワーを浴び、今のベッドで寝落ちすることは、2度とできなくなってしまう。

信じがたい。

f:id:sakana714:20170531111109j:image

僕の今住んでいる町は、本当に何もない町だった。自由が丘の隣、二子玉川までチャリで20分。立地はいい。ものすごくいい。

 

だけど、

僕の住む町の名前でピンとくるやつなんて、大学ではもはや0だった。

 

それでも好きだった。平和だった。静かだし。

誇りの町。

願わくば引っ越したくなんてない。

f:id:sakana714:20170531111325j:image

先日、

面接で「将来の夢はなんですか?」

ときかれて、

 

歴史に名を残したい

 

と答えてしまった。

「いいですね。」

相手は五文字で片付けたけど、僕は恥ずかしかった。

 

どうせなら、今の町の名前をいい意味で知らしめられるくらいにBIGになって帰ってきたい...

 

いつかまた巡り会うその時まで、、

 

さよなら

 

 

 

 

 

馳走

「ラーメン」

 

僕には、よくラーメンを賭けて争う友達がいる。

 

どっちが理科のテストでいい点を取れるか

どっちが先に昼休みのサッカーで点を決めるか

 

どっちが先に女の子と手を繋ぐか

どっちが先に童貞を捨てるか

 

世の中の男子の一般論は知らない。

けど、僕とそいつの間における賭け事なんていつだって中学生のままだった

f:id:sakana714:20170525001924j:image

勝っても負けてもそいつと食べるラーメンは同じ味がした。豚骨の、太麺の、チェーン店。

 

最低に平凡で変わらない、歴代のバイトさんたちが受け継いで来た僕らの馳走。

f:id:sakana714:20170525002556j:image

今、

 

僕は、21年間慣れ親しんだ、たった一つの故郷を旅立つ時期にいる。先日、父親がノミで表札を外した。

 

21年間、そこにあることが普通だった表札。

5分で取れた。

ポストの横の表札は、今はない。

f:id:sakana714:20170525002221j:image

この町を巣立ったら負け

 

そんなこと賭けるアイデアなんて浮かばないくらいに子供の僕らにはかけ離れていた。

 

子供のまんま大人になって、やっと気付いた。

 

それは、、平凡のありがたみ。

f:id:sakana714:20170525002800j:image

今日も蒸し暑い。

冷やし中華が食べたい。昼も夜も。

 

でも、

旅立つ前に一度くらいは、

 

あの不味いラーメンを食べておきたい。

くだらない、しょうもない小さな何かを賭けながら、あのご馳走を。

 

 

 

電話

ポケットに入っている携帯電話から、マリンバの音が鳴り響くと僕は身構える。

 

就職活動を通じて、電話への緊張感が芽生えたというのは、否定のしようがない事実だ。

 

耳の当て口の向こうから聞こえてくる会社の人の声はいつも定型的だ。

何百、何千という数にマニュアル通りの電話をしているはずだから仕方がない。

 

電話は、音でコミュニケーションするものだから、暖かい。メールやラインに比べて暖かい。

 

でも、そんな電話が僕には文字より冷たく感じることがあるのだ。

f:id:sakana714:20170523165525j:image

小さい頃、よく母から叱られた子供だったように思える。

部屋を片付けない、お手伝いしない…

理由はなんであれ、僕を育てたい母は叱ってくれた。非はいつも僕にあり、反論などできる余地はなかった。

 

母が語気を強め、声を荒げて叱る時に限って、我が家では不思議と電話がかかってくることが多かった。内容はPTAの連絡やらセールスやらいろいろだ。

 

 

「はい、もしもし」

 

 

そんな時、

母は別人の声を出す。善良で心から電話を歓迎する女の人の声。

…内心では真横にいるバカ息子にフツフツと怒りを溜め込んでいるであろうに。

 

そのギャップが幼心に怖かった。

電話先の相手が、

母は、本当は、怒りに身を震わせていて、

その感情を罪人である息子にぶつけたい意欲、

そして、

親としての正義感

 

これらに駆られている最中だということを知らないことが怖かった。

f:id:sakana714:20170523165306j:image

電話先の向こうは本当は何を考えているんだろう。そんなことを考えると僕にはメールの方が気楽に思えてしまう。

 

用件を伝える容易さでは電話は絶対的に有利なのだが…

 

電話は、怖い。

 

「夢、ある人はいますか?」

 

暑い。

気温は30度近くあったような気がする。

もう夏も近い。

 

僕はスーツを着て3社回った。

しんどかった。

 

人事の人が、会社説明会の途中で参加者に問うてきたのが、冒頭の質問だ。

f:id:sakana714:20170522222317j:image

僕にはなかった。

 

あーお前は夢ありそう

 

いや、ない。

夢は〜です。って言えるものはない。自信がない。アイデアが出てこない。

 

人事の方がおっしゃったのは、

叶うって漢字は

口に10回と書く。口に出せば叶うってことらしい。

 

f:id:sakana714:20170522222552j:image

僕たちは

就職活動のために、夢を模索している気がするんだ。受験のために勉強し、就職活動のために夢を探す。

 

僕だけならいいのだけど…

 

叶えるべきものを見つけたい。